進路の校内研修 ~就労移行支援事業所とは~

令和4年9月30日(金)

進路指導課の企画で、「就労移行支援事業所」についての理解を深めました。この事業所は、一人ひとりの生活リズムを整え、通所しながら就職に必要なスキル(技術や能力)が身に付くようにサポートするところです。

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サポートプログラムは個別の課題に応じて設定されますが、挨拶の仕方や敬語の遣(つか)い方などの社内外での基本マナーを学んだり、コミュニケーション能力を高めるためにグループワークに参加したりできます。

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「長く働き続けられる」ために、公的な助成金が得られたり、就職後の支援も用意されたりしていることを研修しました。必要な場面で、一つの選択肢として提案できるようにしてみたいです。

あれっ、こんなところに彼岸花が?

令和4年9月30日(金)

「暑さ、寒さも彼岸まで」とはよく言ったもので、ようやく朝夕がしのぎやすくなりました。夏の疲れは出ていませんか?

この時季、山や野原には赤い彼岸花を目にします。彼岸花の体内時計の正確さにはいつもびっくりさせられます。今朝、出勤してみると、玄関前のロータリーに彼岸花が咲いていました。「おやっ?この場所には、去年は咲いていなかったはずだが…」と思い返していました。この場所はこの春先に、確かイノシシによって掘り返されていたはずでした。「ひょっとして、山の神の使い(?)が、彼岸花を植えたのかな?」と、ちょっとした話題になりました。

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彼岸花は「曼殊沙華(まんじゅしゃげ)」とも呼ばれ、いろいろな名前を持っていることで有名です。色の特徴から「狐の松明(たいまつ)」とか、「狐花(きつねばな)」と呼ばれたり、形の特徴から「龍爪花(りゅうそうか)」とも、「雷花(かみなりばな)」とも言われたりするそうです。

一方で、球根には強い毒性があり、場合によっては死に至ることもあることから、「毒花(どくばな)」とも呼ばれるそうです。

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備南高校は季節の花々に彩られています。

重陽の節句に漢文で授業!?

令和4年9月9日(金)

今日は「重陽の節句(ちょうようのせっく)」です。1月7日の人日(じんじつ:七草の日)、3月3日の上巳(じょうし:ひな祭り)、5月5日の端午(たんご:子どもの日)、7月7日の七夕(たなばた)に続く、9月9日はそんな「五節句(ごせっく)」の一つなのです。中国では奇数を、2で割れないことから「壊れない」、おめでたい「陽数」としていました。9月9日はその陽数が重なるこの上もなくおめでたい日で、家族がそろってお祝いしたものです。

社会の授業では、中島先生がいつもその折々の話題を取り入れてくださいます。このG4の授業に招かれ、王維(中国の詩人)の「九月九日、山東の兄弟を憶(おも)ふ」という漢詩を紹介し、みんなで詠みました。重陽の節句を祝い、街中が家族そろってピクニックに出かけたり、美味しいものを食べたりしている中で、大都会の片隅でひとり、受かるかどうかわからない採用試験に臨もうとしている作者の気持ちはどのようなものだったでしょうか?

四苦八苦の中に「愛別離苦(あいべつりく:愛する人と離れ離れになる苦しみ)」というものがあるそうです。生きているうちに誰もが一度は経験する苦しみと言われています。しかし、その苦しみを経験するからこそ、思っていた人と巡り会えた時の喜びがこの上もなかったり、ひとりで頑張っている人に気付き、そっと傍(かたわ)らで励ましたりすることもできるのです。この漢詩で、そんな孤独の素晴らしさも伝えたかったのです。

明晩は「中秋(ちゅうしゅう)の名月」。「二千里外 故人の心(にせんりがい こじんのこころ:遠く離れた親友は今どうしているだろうか)」と、親しい人を満月に映して思い出してみたいものです。

魅力あるSHOP ~山登り~

令和4年9月16日(金)

本校では「総合的な探求の時間」の目的に合うように、いろいろな体験活動に分かれて活動しています。その活動単位を「SHOP」と呼んでいます。今回は「山登り」のSHOPを紹介します。

この日は学校の南側にある「神登山(しんとうざん)」に登りました。登る前の生徒たちは「えぇ~、高いなぁ」「登れるかなぁ」と不安そうでした。検温チェックの後、軍手を装着し、飲料水を確認していざ出発です。途中、倒木を乗り越え、落ち葉に足をとられ、笹をかき分けて登った先には、絶景が広がっていました。

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遠くには、四国のサンポート高松のタワーに、強い日差しを受けて金波銀波(きんぱぎんぱ:キラキラ輝く海のたとえ)に浮かぶ瀬戸大橋が見えました。そして眼下には和田や日比の町並み、そして造船所のドックが手に取れるような大きさに見えました。

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下り道になると、生徒たちは、「ここが滑りやすいよ」「この枝を持って下りてよ」など、声をかけ合いながら下りてゆきました。活動後の体調確認の折、再び神登山を見上げた生徒たちの横顔は、達成感があるように感じました。

【編集後記】8月末の残暑の厳しい中、今回の山登りのために、服部先生、石原先生、松浦先生が登山道の下草刈りをしてくださっていました。里山の登山道も、暑い夏の間、人が通らなければ、草が生い茂り、人が登れない状態になります。生徒にケガをさせないようにと、汗だくの真っ赤な顔で、草刈り機を振るう先生方に感謝!

一筆、一筆、集中して書く!

令和4年9月8日(木)

書道Ⅰの授業では、「永和」という文字を半紙に書きました。福本先生からの説明を聞いて、それぞれが集中して書きます。できあがれば、誉(ほ)めてもらいながら、さらに良くなるように、それぞれが個人添削(こじんてんさく)を受けます。

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教えていただいたことを思い返しながら、生徒たちは筆を立てるようにし、筆の入り方に心を配り、流れるような筆運びで書いてゆきました。書き上がった「永和」は、しなやかさとともに力強さが増していました。

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永遠に続いてほしい平和。「永和」を書き上げる作品には、生徒たちのそんな願いも感じられる思いがしました。